本稿では、日本国内在住の中国人が契約書(合意書)を作成する際の注意点について簡単な解説をします。
日本の裁判官は中国語が理解できません
契約書(合意書)を作成する目的は、契約成立の際の当事者間の意思表示の内容(契約内容)を文書に明記することで、①契約の成立の有無や、②契約条件の思い違いなどのトラブルを防止することにあります(詳細は、契約書の作成・チェックの重要性をご覧ください)。
では、契約書を作成したのもかかわらず、契約の成立や契約条件などについてトラブルが生じてしまった場合、どうしたらよいのでしょうか?
すでにご存知かもしれませんが、自分で法的トラブルを解決することができない場合、最後は裁判をして裁判所に解決してもらうしかありません。
しかし、日本の裁判官は中国語がわかりませんので、日本の裁判官は中国語で作成した契約書(合意書)の内容をまったく理解できません。
そのため、日本国内在住の中国人が契約書(合意書)を作成する際には、①日本語で契約書(合意書)を作成するか、②中国語で契約書(合意書)を作成するとしても、別に日本語訳の契約書(合意書)を作成しておくことが必要です。
中国の個人番号の記載に意味はありません
日本国内在住の中国人同士が締結した契約書(合意書)には、氏名と中国の個人番号のみが記載してあり、住所の記載がないものが散見されます。
しかし、日本では中国の個人番号は何の意味もありません。
なぜなら、日本では、中国の個人番号を用いて個人情報を調査することができないからです。
日本での本人特定事項は、名前と住所です。
そのため、契約書(合意書)には、名前と住所を必ず記載する必要があります。
拇印に意味はありません
日本国内在住の中国人同士が締結した契約書(合意書)には、印鑑の押印がなく、代わりに拇印があるものが散見されます。しかし、日本では拇印に意味はありません。
なぜなら、民事訴訟法228条4項により、私文書は、本人の署名又は押印があるときに、真正に成立したものと推定されるからです。
つまり、日本では、契約書(合意書)の締結は、本人の署名又は押印があれば成立します。
そのため、もし印鑑がなければ、契約書に本人が署名さえすれば、押印も拇印も不要ということになります。
まとめ(日本の法律に基づいた契約書を作成することが必要です)
以上のとおり、契約書は、最終的には日本の裁判官がその内容を確認することになります。
そのため、日本国内在住の中国人同士が契約書(合意書)締結する際でも、日本語かつ日本の法律に基づいた契約書を作成する必要があります、
協力法律事務所では、契約書の作成サポートを行っていますので、ぜひご依頼ください。

コメント
コメント一覧 (3件)
[…] 顧問契約を締結すれば、特別に、法律顧問料の範囲内で、契約書のチェックや契約書の作成サービスを提供しています。契約書の作成・チェックの重要性や中国人が契約書(合意書)を作成する際の注意点などもご覧ください。 […]
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